げーむ・ふぉりお

主にゲーム感想等ゲームについてのブログ

インボルグの過ごし方 感想

 

総評 https://erogamescape.dyndns.org/~ap2/ero/toukei_kaiseki/memo.php?game=12785&uid=no-att

 

点数内訳

シナリオ  40/50

キャラクター10/20

絵      6/10

演出     9/10

その他   10/10

total 75点

 

 

雑多感想

ネタバレ無し

七三分けメガネという野暮ったい見た目の青年が、一念発起して友達作りをする作品……ではない。最終的に友達作りというテーマはほぼどっかに行ってしまう。これについてはネタバレ感想に入れようかと思ったが、ここで勘違いして買ってしまう人がいたら大変申し訳ないので、嘘はつかない。

今までの「サークルゴリッチュ」作品のプレイは超必須。ここのゲームが気になった人は、無料の『B.B.ライダー』から始めてみよう。ノベルゲームでないのは注意。

https://www.vector.co.jp/soft/win95/game/se408334.html(B.B.ライダー)

 

おすすめする人:ファンタジー好き バトル好き サブキャラ好き きょうだい好き 安く長いゲームがしたい 同人であってもボーカル曲がほしい

おすすめしない人:友達100人作ることを期待している人 同サークル作品未プレイ 長編嫌い

 

ネタバレ有・クリックで詳細表示

いやー、すごい難しいゲームでした。とは言ったものの、シナリオ構造は『B.B.ライダー』・『Zodiarc』・『ぞでぃあーくりんぐ』の3作よりよほどシンプルでわかりやすかったのは好感度高いです。キャラ数が減ったのも功を奏していたかなという感じ。誰だっけこいつ?伏線あったっけ?ってならなかったのはよかった。

 

しかしTwitterでもクダを巻いていたとおり、とにかく主人公・玄武龍(ブリュウバルドルメインヒロイン・ヘル(安里切子)が好きになれなかったのが痛い。これは自分の中ではかなり大問題で、なぜというと自分が求めている物語は「脇役が活躍する物語」ではなく、「主人公とヒロインを好きになるための物語」だから。

確かに、ヒロインの兄・フェンリル(安里狼貴)はすこぶるカッコよかった。一生を兄貴として、もしくは友情に生きた彼の生き様には惚れ惚れした。また、主人公の父・ジャック(バルドルもその人生の変遷が面白く、彼を取り巻く物語は魅力的に見えた。この二人の間にまるで兄弟のような、友情のような奇妙な関係性が生まれていたのはとても面白かった。

だが、自分にとってはそれらは「主人公とその周りを好きになった上で嗜みたいもの」程度の、いわば話の彩り、定食における味噌汁とサラダみたいなものなのだ。メイン料理が美味しくなければ、その定食の評価が微妙にならざるを得ないのは他の人はさておき私個人の理屈からすると当たり前だったりする。

そんなサラダと味噌汁が絶品な定食、やはりメイン料理も美味しく感じられればなあと惜しい気持ちでいっぱいになってしまうのは仕方ないこと。個人的にはヘルの描き方がもう少し良いと感じられれば、もう少しすけべなシーンが減っていれば、多少は主人公とメインヒロインへの感触は悪くない方向で収まっていたと思うので、本当に自分と微妙なところでミスマッチを起こしまくった作品でした。

 

 

もっとぶっちゃけ感想

この作品における「絵」は割と逃避の象徴っぽかったのはショックだった。「絵」をもらった時にベレッタや辰巳が嬉しさを感じてるシーンは好きだったんだけど、肝心の描いている側であるジャックと武龍の「絵」への取り組み方にはあまり乗り切れなかったなって。

あとは…同時に『冥契のルペルカリア』をプレイしていたため、あっちでもこっちでも「北欧神話」が作品の中核を担っていて思わず吹き出してしまいました。